* * * T a b l e t P C R e p o r t * * *
: : : : : This is my advice to me in the future. : : : : :


■ はじめに
本ページはお絵描きさんとしてのべべがタブレットPCを使ったレポートページです。

タブレットPCというのは名前のとおり、ペンで直接画面に描けるノート型PCのこと。

ということで、タブレットPCを絵描き道具として考えている方って、結構多いのでは、

と思ってレポートします。

結論を先に言いますと、かなりオッケーです。使い始めて一週間の段階では。

2005/01/06 べべ

■ タブレットPCのスペック
このレポートが対象とするタブレットPCは TOSHIBA dynabook SS M200 140L/2X です。

主だったスペックは以下の通りです。(※データは全てTOSHIBAのページのものです。)
  • CPU:1.4GHz
  • メモリ(でふぉ/最大):512MB / 2GB
  • ハードディスク:60GB (5400rpm, Ultra ATA100)
  • ディスプレイ:12.1型 (SXGA+ 低温ポリシリコンTFTカラー液晶)
  • 解像度:1400×1050 (32bit color)
  • ビデオカード:NVIDIA GeForce FX Go5200 (32MB)
  • バッテリ:5時間
  • 質量:2.1kg
  • 無線LAN 搭載 (通信方式:11g)
外観はこんな感じです。( 前から後から折りたたんだとき開けたとき画面をちょっとひねったとき1画面をちょっとひねったとき2画面を回したとき画面を倒したとき1画面を倒したとき2

どうです? 画面を回すだけで楽しそうでしょう?(笑)


さて、コンピュータ自体のスペックですが、これに関しては特に目立ったものはありません。

このタブレットPCで特筆すべき点は、やっぱり表示能力!
12.1型のSXGA+で、解像度1400×1050は、現状のタブPCの中では最高峰です。
2005年1月段階でのお値段は、一番安い通販サイトでも250,000円弱と少々張りますが、
それに見合う能力が見込まれるわけです。

バッテリの時間はあまりアテになりませんが、まぁ一応、参考程度に。(^^;)

■ 要求
私がタブレットPCに求める要求は以下のとおりです。
  1. ネットにつながること
  2. Photoshopが正常に使えること(筆圧感知などがきちんとできること)
  3. 普通のDOS/Vマシン同様に扱えること(基本ソフトが正常に入ること)
  4. ペン先の感知能力が高精度であること(ペンを引っ張ったところにきちんと線が引けること)
  5. 表示能力が高精度であること(細かい色の違いがきちんとわかること)
  6. テキスト編集が簡単にできること
  7. クリックなどの基本操作が煩わしくないこと
  8. USBが使えること(フラッシュメモリ、プリンタ使用のため)
  9. CDが使えること(ソフトインストールのため)
  10. OSが安定していること(標準でWindows XP Tablet PC Edition が搭載されています)
  11. 2年は使用できること
■ 一番最初に使ったときの感想
最初に使ったときに感じた長所と短所を箇条書きにしてみました。
長所:
  1. ネット接続可能
    • LANケーブルを使った有線方式でも、無線LANでもWindows XPと同じ設定で利用可能です
  2. 普通のDOS/Vマシンとして使用可能
    • Windows XP Tablet Edition というOSなので不安でしたが、 ペンタブ機能に対応した普通のWindows XPの様子(今のところは)
    • winamp や cygwin (UNIX エミュレータ)などのソフトをインストールでき、かつ正常に動作します
  3. ペン先の感知能力がかなり高い
    • ペン先を持っていったところにきちんとポインタが表示されます
    • Wacom のペンタブレットに慣れている方なら同じような感覚で使えます(※ボタンの役割は異なるので注意)
  4. 解像度の高さが素晴らしい
    • 普段1024×768の解像度でやっている私なので、その細かさにびっくりです
  5. USBがWindows XP同様に使用可能
    • フラッシュメモリは差し込むだけで使用可能でした。(ドライバのインストールなどは不要です)
  6. 筆圧感知可能
    • Wacomのタブレットドライバをインストールすると、Photoshopなどのソフトでも筆圧感知できるようになりました。 詳しくは、こちらのページ を参照。 Wacomのタブレットドライバは こちら からダウンロードしました。
短所:
  1. お絵かき以外に、ペンを使用する機会がない
    • 普段の操作では、ペンタブなど全く使いません(致命的)
  2. ダブルクリックが面倒
    • ペンで画面をすばやく2回叩くのですが、しばしば認識しません
  3. 右クリックが面倒
    • 画面をしばらく押さえ続けると右クリックモードになりますが、待つのが面倒です
  4. 右ドラッグができない
    • 右クリックモードでのドラッグは Windows XPの右ドラッグ操作とは異なる動作になります (例えば、右クリックモードで左に動かすと、ブラウザの『戻る』に認識されます)
      ⇒設定を変更すると、右クリックできるようになるそうです。(2005年8月8日訂正)
  5. 細かい操作を認識しない
    • ペン先の細かい動作を認識してくれません
  6. 紙のようには描けない
    • 表示される部分は、画面ではなくその奥にある液晶素子なので、 ペン先が触れる画面と表示されている部分とに、空間があります。そのため、紙に描く感覚とは違う感じです。
  7. 画面が明るいので疲れる
    • 画面に直接描くため、画面に近づいて描くことになって、目が疲れます
  8. Wacom のペンタブと、ボタンの意味が異なる
    • Wacomのペンタブでは『ボタン=マウスの右クリック』ですが、タブPCでは何か違います (使っていないのでよくわかりません)。Wacomのペンタブに慣れていると、少々不便です
  9. 文字の入力が面倒
  10. 画面が反射する
    • 普通のノートPCとは異なり、手で触れてもいいように、画面に特殊なコーティングが施されています。 これが部屋の明かりなどを反射して、画面が見にくいです
  11. 画面を倒すと作業が行いづらい
    • モニターを完全に倒してしまうと、上から覗き込まないと、ペン先を感知してくれる部分がずれてしまいます。 普段、斜めの角度で覗き込むことが多いので、上から覗き込むという姿勢は疲れます。
  12. 画面を倒すと表示モードが縦になる
  13. CDドライブが付いていない
    • 実はCDドライブが付いていません。オプションですらCDドライブがついていないので、 新しくUSB接続のCDドライブを購入する必要があります
  14. Fn キーと、Ctrl キーの位置に慣れない
    • 今まで使っていたノートPCは一番左下がFnキーで、その右がCtrlキーだったのですが、 このPCはFnキーが矢印キーの隣で、Ctrl キーが一番左下にあるので、操作に慣れません

上を見てもらうとわかりますが、一番最初に使ったときの印象は不満だらけでした。
基本操作があまりにも煩わしいのです。

ですが、イラストは 線命 と思っている私。
Wacomのペンタブレットでは、引っ張った線が、しばしばずれるので、
『画面に直接線を引ける』タブレットPCの魅力は、捨て去るには惜しいものがあります。

そこで、どうにかしてこのタブレットPCをうまく使えないかなーと思ったのが
初日の感想でした。
■ 環境改善案
さて、上記の短所を踏まえ、より良い環境を模索しました。
この改良でタブレットPCは非常に良い感じになります。

まず、上記の短所で致命的なのは以下の3つです。
  • マウス系の操作が面倒
  • 文字入力が面倒
  • 画面が見にくい

結局のところマウスとキーボードはやっぱり必要なんです。
てことで必要になる道具がひとつ。






これです。











USBから、キーボード、マウス接続を可能にする、まさに現状を打破すのにうってつけの道具!!












しかし、これだけでは3つ目の問題

『画面が見にくい』

を解決することができません。






こんな風に




画面を倒しても、画面の向こうの方が外光を反射して見にくいです。

何より、遠くの方を、ペンで細かく操作できません。






やっぱりモニターは目線に垂直じゃないと見にくいわけです。








というわけで、行き着いた理想的な環境は・・・






これです!










画面を立てました!







画面を立てたおかげで、ノートPCと同じような感じでモニターを見ることができます。
しかも、画面をこちらに向けたおかげで、ペン操作も簡単♪

かなり満足です。








しかし画面を立てたことで新たに問題ができました。


画面を強く押さえられないんです。


イラストを描く際には、太い筆で塗りつぶしたり、ドットを打ちたいときが出てきます。
そんなとき、これでは物足りません。








というわけで。








こんなん出ました。






















ペンタブ追加









タブレットPCに    ペンタブ    つけました。









そこ、「意味ねー」とか言わない!!(笑)







ともかく!

これで、かなり理想的な環境ができました。


線を引いたり、線ぎりぎりの作業をするときはタブレットPCに直接。
べた塗りをしたり自分の手が邪魔になるときはペンタブ。
ドット作業や、パレットから色を選ぶ作業をするときはマウス。

非常に良い感じです♪



でもまぁ、この環境には、一つ大きな欠点があるんですよね。








いちいちペンを持ち替えないといけない んです。







というわけで、最近の私はペンタブを外して作業しています。




べた塗りくらいやってやるぁー!ごるぁー!!!
自分の手が邪魔になるのは、紙に描くときと同じだろぁー!ごるるー!!









てことで、今の環境は、こんな感じです。





■ 実際にやってみた
それでは実際にお絵かきをしてみましょう。

やってみて驚かされるのは、やっぱり解像度1400×1050の細かさです。



まずはお絵かき掲示板。

Poo 板で、この絵(サイズ:300×300)



を開いてみましょう。











でーん!








どうでしょう?

画面に対して、非常に絵が小さいことがわかって頂けるでしょうか?






さぁ、お絵かき掲示板で描くのなら、やっぱり拡大ツール!

これだけ細かい画面、どれくらい拡大できるのか、非常に興味深いところです。





てことで、拡大してみました。


×2



×3



×4



×5




倍率2の段階では、まだイラスト全体が表示されています。

そして、ちょっとわかりにくいのですが、
倍率3でも、横方向のスクロールバーがまだ表示されていません。
要するに、この倍率でも、イラストの横幅は全て表示されているのです。
縦方向のスクロールバーもまだまだ大きいので、このイラスト、ほとんど全部表示されていることがわかります。

倍率4で、初めて横方向のスクロールバーが現れました。
でも、このスクロールバー、まだまだ大きいです。

倍率5で初めて、縦横とも、スクロールバーが小さくなりました。
普段私がお絵かき掲示板で、イラストを描くときの倍率はコレなのですが、
ここまで耐えるなんて、解像度1024×768の環境では考えられないことです。

このおかげで、イラスト全体のバランスが以前に比べて
非常に取りやすくなりました♪








次にしぃ板で同じことをやってみましょう。

今回、説明に使わせていただくのは、
ちょっと前にうさこさんのHPで描かせていただいた、このイラストです。
(サイズ:300×300)



これも、タブレットPCを使って描いています。









これをしぃ板で開きましょう。
(うさこさんのHPにあるしぃ絵板を使わせて頂きました。無断で・汗)










どーん!!





やっぱり小さいですね!











先ほどと同じように、拡大してみます。


×3



×5




倍率3では、Poo板と同じように、
縦方向が少し入りきらないくらいで、画像のほとんどが表示されています。

そして、倍率5で初めて、横方向がMAXになりました。
しかし、しぃ板の場合、Poo板と違って、倍率5でも横方向がほぼ全部表示されています。

はっきり言って、最高。



しかし、この画像ではわかりませんが、
描いていると、モニターが外光を反射して、薄い色(特に肌色)がものすごく見にくかったです。
何とか我慢して描きましたが、ここは大きな問題点です。
(今のところ、解決策がありません・・・)

それと、パレットを操作するのが、非常にわずらわしかったです。
ペンの細かい操作を認識しないんですね。
特に、A値を変更する操作、筆の太さを変更する操作にてこずりました。














さぁ、残るは、お絵かきチャットです。

実際にタカミンの絵チャに入ってみました。
使わせていただいたのは(やはり無断なのですが・汗)普段から私がよくお邪魔しているこもっちさんの所の絵チャです。












どどーん!
















ちっちゃ!!!




今までは「小さい小さい」と言って喜んでいた私ですが、
こうなってしまうと逆に喜べません。
ていうか、痛すぎです。

タカミンのお絵描きチャットを体験された方なら、一度は衝撃を受けたことがあると思いますが、
タカミン絵チャには拡大ツールがないんです。

はっきり言って、こんな小さなキャンパスに描くのは不可能です。










さて、ここで考えてみましょう。

そもそも、何で、こんなに画面が小さくなったのか。







そうです。


解像度が高いから です。



ということはですよ?

解像度を低くすれば、今までどおり遊べるってことですよね。



早速、デスクトップのプロパティから、画面の設定を変更してみました。









解像度1024×768




お見事。いつものタカミン絵チャです。


はい。考えることは当然、アレですよねぇ?(笑)








もっと解像度を低くしよう(笑)

















とりうる最低の解像度に変更してみました。











解像度800×600




















じゃーん!!
















でか!!









確かに、でかくなりました。

もう、お見事と言う他、ありません!






でも、


・・・もう一度、画面を注目。













会話ウィンドウが見えてないよ!!!(笑)




















てことで、絵チャするなら、画面解像度は1024×768ですね。
(タブPCには1024×768と800×600の間の解像度がありませんでした。)



■ まとめ
最後に長所と短所をまとめます。

●長所
  • 画面に直接描ける(最大の魅力)
  • Windows XP とほとんど同じ(右ドラッグが存在しない部分だけが異なる)
  • ネットワークインタフェースがLANケーブルと無線LANの両方存在
  • モニターの解像度が1400×1050と非常に細かい
  • モニターを回したり、倒したりできる
簡単にまとめるならば、タブレットPCとは『画面に直接描けるノートPC』です。
右ドラッグ以外は、普通のノートPCと同じように使えます。
それに加えて、モニターの解像度が非常に高く、無線LANを内蔵しているのが魅力的ですね。

また、思ったところに線が引けるので、お絵かきの集中力も増し、
お絵かき掲示板で費やす時間も長くなりました。(笑)



●短所
  • 右ドラッグが存在しない(設定次第・・・? ⇒ 右クリックに関してアドバイスを頂きました。
  • モニターが外光を反射するため、薄い色が見にくい
  • 発色が悪い
  • モニターを直接触るので、画面が汚れやすい
  • ペンによる細かい操作が難しい
  • CDドライブが存在しない
  • 液晶素子と画面の間に空間があるため、紙に描く感覚とは異なる
  • ビデオカードが不安定(2日に一度は異常終了している)
  • モニターが回転するため、この部分を基点として壊れる可能性が高い
  • 画面に直接描くため、目が疲れる
  • FnキーとCtrlキーの位置に慣れない



■ さいごに

報告させていただいたように、べべ個人は、タブレットPCにかなり肯定的です。
思ったところに線がひける喜びは、他に変えがたいものがあります。

しかし、今回報告させて頂いたタブレットPCは、万人に勧められるわけではありません。
例えば、このタブレットPCにはCDドライブがついていません。
ですので、こたつに入って、ノートPCでDVDを見たいという方には当然勧められません。
また、CDドライブが存在しないのですから、CDを作成することもできません。
基本的には、PCでメディアを楽しむことがなく、かつ、お絵かきをする方にだけ勧められることになります。

そして更に、そういう方でも、プロの方には Wacom から出ている液晶タブレット の方が良いかと思います。
画面自体も大きいですし、大きな画像になると、
タブレットPCでは、大きな負荷がかかるため、処理が遅くなると思われるからです。

以上、長々とタブレットPCについて報告させていただきましたが、
タブレットPCというものに少しでも興味をお持ち頂けたなら、私としては幸いです。
是非、一度、店頭で触って、遊んでみて下さい。
そして、タブレットPCを使った、理想のお絵かき環境について語り合えたら、最高です。(笑)

それでは。
ここまで読んで下さいまして本当にありがとうございました♪


■ 【補足】右クリックについて(2005年8月8日追加)

右クリックに関してはできないと思っていたのですが、
BBSで「設定を変更すると、できるよー」というお言葉を頂きました。

残念ながら、私の方では東芝のタブレットPCを手放してしまっていたので、試せないのですが、
参考になると思い、そのままの原文で引用させていただきます。

***

「東芝のTabletPCで右クリックが存在しない」ってのは、ジェスチャを実現するための 「Sensiva Commander」ってソフトが入ってるからですよ。http://www.sensiva.com/ 普通のWindowsマシンでもこれをプリインストールして売ってるマシンがあります。 そういうマシンではおっしゃるとおり「右ドラッグが出来ません」。 Windows XP Tablet PC Edition 2005は、Windows XP Professional SP2に、 タブレット対応機能を追加したもので、OSとしてはただのWindows XP Professionalと 同一なんです。

通知領域に青い「S」ってマークがありますから、これを右クリックしてください。 赤い×マークが付いて、簡単に無効化することが出来ます。 有効にするときはまた右クリックすればいいのです。これで右クリックを、 ブラウザ等で便利なジェスチャ機能と、ファイル操作やPhotoshop等で使うことが多い 右ドラッグで使い分けることができますよ。

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